カナダのバンクーバー市警によるとストーカーは大別して下記の3つのタイプに分けられます。
この類型は私としても全く正しいと感じたのでご紹介するとともに、「復縁を成功させるには」という視点での解説をしていきたいと思います。
復縁したい人は皆ストーカー気質。自分のストーカータイプを理解して復縁を目指そう
1,恋愛執着型
最も多いのが恋愛執着型です。これはほとんどの人に当てはまる傾向であると共に、特に社会的不適応やADHD、自閉症スペクトラム傾向のある人は、過度にその恋愛や恋人に執着してしまう傾向があります。
恋愛執着型の本人としてはその執着行為が相手を激しく恐怖させるものであることや、常識的にやってはいけない行為であること、そしてその行為が違法であることに関する認識が足りないだけということが多いです。
またレストランやコンビニの店員等に近づく事を試みるなどの行動も、常識的な他人との接し方がわかっていないだけというケースが多いです。
そのため恋愛執着型の人が復縁を成功させたいのであれば、まずは人との常識的な距離の取り方を学ぶ必要があります。
ちなみに他人とのコミュニケーション距離がわからず、ピュアな気持ちで非常識な行動をしているだけなので、次項で説明するような激情型の様な激しい悪意はありません。
ですから恋愛執着型の人は
「こういう場合はこの様なメッセージを送る」
「女性はこういうことをされると嫌がる」
「男性はこういうことを嫌う」
「こういうときには一言謝罪する」
「こういうときには、何もしない何も言わない」
という様なケースバイケースでの具体的な対応をレクチャーするだけでかなり復縁に近づくことができます。
特に日本は説明しない文化です。
察してください、空気を読んでくださいという文化です。
この文化はADHDなどの人にとっては大変生きづらい文化になります。
ちなみに下記のような記事もありますので参考にして下さい。
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例えば恋人と別れる時に「友達にもどろう」ということを言われるケースも多いですが、多くの人はそれは事実上の別れだよなぁと勘づくものです。
しかしADHDなどの空気を読むのが苦手な方はその言葉をその言葉通りに受け取ってしまいます。
これによってお互いの間に認識の大きな違いが発生してしまい結果的にストーカー事件に発展することが多いのです。
しかしADHDなどの傾向がある人でも「別れる時に恋人から友達にもどろうと言われたら、それは完全に別れてさよならしましょうという意味です。例外はありません」と明確に教えられれば「そうだったのか」と素直に理解してくれます。
ですから恋愛執着型の人はしっかりと「日本における人間関係の常識」「日本におけるコミュニケーションの常識」「日本における恋愛関係や夫婦関係の常識」を意識的に学ぶことで、
過去の自分とは比べ物にならないほど、円滑なコミュニケーション力を手に入れることができます。
つまり、恋愛執着型のストーカー傾向がある人が復縁を目指すのであれば徹底的な勉強が最も重要だという事です。
常識の勉強、
礼儀作法とマナーの勉強、
挨拶の勉強、
コミュニケーションの勉強
男女間の会話の勉強、
そして男とはどうあるべきか、女とはどうあるべきかの勉強、
これら勉強をしっかりしていくことが重要です。
恋愛執着型に当てはまる人はADHDの傾向がある人ばかりではありません。
むしろ暴力や暴言をほとんどしないタイプなのに復縁したいと思っている人のほとんどがこの恋愛執着型に当てはまります。
そんな定型発達の一般の人たちがなぜ元カノ元カレに執着してしまうかというと、自分が振られた理由が明確にわからないからです。
別れ際に元カノ元カノから別れの理由を伝えられることも多いかと思いますが、伝えられてもなおはっきりとは自分の欠点がわからないから執着してしまうのです。
ある意味ほぼ原因不明のまま捨てられる形になっているので納得がいかず執着してしまうのです。
しかし捨てられる原因は、
常識が足りないか、
礼儀作法とマナーが足りないか、
挨拶などの基本的なことができないか、
コミュニケーションが実は下手で一方的であるか、
男女の思考回路の違いをほぼわかっていないか、
男としてどうあるべきか女としてどうあるべきかの認識が間違っているか、
のどれか、もしくは複数です。
だからこそ恋愛執着型に当てはまりそうなADHDなどの傾向を持つ人も、
特にそのような問題が見受けられない定型発達の一般の人も、
復縁に近づきたいのであればとにかく勉強が重要なのです。
2,激情型
怒りやすい、衝動的又は身体的攻撃を伴うタイプのストーカーは最も事件を起こしやすいストーカータイプです。
殺人事件にまで発展したようなストーカー事件の加害者を見ますと、その加害者の多くは暴力的で反社会的な不良の人間が多いです。この不良ストーカー犯に関してはもはや説明の必要はないでしょう。
そして激情型でその次に多いのが、外見は不良ではないけれども思考回路が男尊女卑的で、昭和の怒りっぽいお父さんの様な性格をしている男性です。
昭和の怒りっぽいお父さんのような性格をしている男性は、実際に自分のお父さんや親戚の男性がそのまま昭和の怒りっぽい男尊女卑の意識が残るお父さんだったから、
それが当たり前だと思ってしまっています。
激情型のストーカー女性は極めて少ないので男性に限定してお話ししますが、激情型ストーカー気質の男性は威圧感や恐怖によって女性を制圧して良いと無意識的に思っています。
当たり前のように女性に対して怒鳴ります。
そして当たり前のように家事をやりません。
結婚している夫であれば当たり前のように育児をやりません。
日本で最もストーカー犯罪が多いのは福岡県ですが、九州男児の昭和っぽい男尊女卑の気質がそのままストーカー犯罪の多さに比例しているのは間違いありません。
出典 https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20221230/5010018660.html
※ニュース記事のリンクは早い段階で削除されてしまうことが多いのでご容赦ください。
ちなみに九州エリアは人工中絶の件数も他の都道府県と比べると非常に多いです。
出典 https://todo-ran.com/t/kiji/14982
男尊女卑的な意識が強い地域でなければ中絶件数が多くなる事はありません。女性が積極的に人工中絶したいわけがないからです。
妊娠させたくせに「中絶しろ」もしくは「育てられない」「結婚できない」と言う男たちが多いからこそそういう傾向になっているのです。
女性にとって赤ちゃんを妊娠するということがどれほど重大な事態かをわかっていない人たちが多い地域は当然人工中絶の件数が多くなります。
この2つの統計からわかる事は、
男尊女卑の意識が強い昭和のお父さんの感覚が残っている男性は男女関係において暴力的になりがちで、激情型のストーカーになりやすいということです。
ですからこの激情型のストーカー気質に該当しそうな方が復縁を目指すのなら下記の4つの自分磨きの努力に特に注力してください。
①自分の父親が母親に対してどんな男尊女卑的な対応していたのかじっくりと思い出し、そのすべてを現在の男女平等の価値観よって否定する作業を行う
②自分の怒りの源は何なのかを自己分析する。子供の頃に怒りの源となる大きな出来事や記憶に残る出来事があったはずです。
③様々なアンガーマネジメントの方法を出来る限りたくさん試す。
アンガーマネジメントに関する私の動画もいくつかありますのでご覧ください。
④激情型のストーカー気質の人はメンタルクリニックに必ず通う。
復縁を目指すなら激情型ストーカー気質の人のみならず復縁を目指す全ての人がメンタルクリニックに通うべきです。
自己理解に大きく役立つとともに、元恋人に対して「私は、俺は、本気で自分を変えようとしているんだ」という事をアピールできるからです。
最低限でも上記の4項目をしっかり行えば、激情型のストーカー気質の人でも、ガラッと性格が変わり復縁につながる可能性がアップします。
そして自分磨きに際して特に注意すべきポイントは激情型のストーカー気質の人は自分自身を否定することが苦手だという事です。
自分自身を否定し、自己総括して生き方を変えていくという生き方を幼少期に親や周囲の人たちから教わっていません。
自分を変えていくことができないということ、それもまた元恋人から嫌われて振られてしまった原因の1つなのです。
やめてくれ、そんなこと言わないでくれ、そんな行動をしないでくれ、と恋人からお願いされても、激情型のストーカー気質の人はおそらくほとんど何も自分スタイルを変更することしなかったはずです。
ですから復縁を目指すのであれば激情型の人は自分の全てを否定するという強い勇気を持ってください。
自己否定できないものは弱者です。
どれだけ表面上強く見えようとも、自己否定して自己変革できないものは弱者でしかないと言うことをぜひ強く意識してください。
本当に強いあなたならそれができるはずです。
3,恋愛妄想型
アイドルやVtuberとTwitter上で絡んで付き合っている・友達になったような気になっているのは妄想型のストーカーです。
例えばこのニュースの様な男性は、妄想型に若干激情型が入っているタイプのストーカーです。
出典
https://news.yahoo.co.jp/articles/06a9b7fc1eb51a7cb3c5f8b86e48c38e3d8fc5eb
Vtuberのマネジメント役に立候補してマネージャーとして働いていたもののそのVtubrに彼氏がいたことがわかりどれだけお金をつぎ込んだと思っているんだとキレて暴行したとの事ですが、
そのVtuberに彼氏がいたからキレるというのがまさに妄想型で、そこに暴力も入っているわけですから激情型の気質もあります。
このタイプが復縁成功を目指すなら、特に下記の3点を強く意識した自分磨きを行いましょう。
①自分の圧倒的な魅力のなさを自覚する。自分はそもそも美形の異性と付き合えるレベルではないいうことを自覚して徹底的な外見磨きを行う
②マッチングアプリを利用して、自分とマッチングしてくれる異性達をよく観察し、自分がどれくらいのレベルなのかを客観視する
特にマッチングアプリを使った認知行動療法は恋愛妄想型のストーカー気質の人に対しては非常に効果的です。
この恋愛妄想型の人はADHDの人の様に「相手との距離感がわからないから変な距離感で近づいてくる」のではありません。
「自分はいける」「自分はまぁまぁいい男だ。まぁまぁいい女だ」と過信しているから変な距離感で近づいてくるのです。
ですから例えばマッチングアプリを活用して「どの外見レベルの異性なら自分とマッチングしてくれるのか」というある種の認知行動療法を行うべきなのです。
実際にマッチングしてくれる異性は自分の理想とはかなりかけ離れた、自分からすればありえないほど低レベルな異性であるはずです。
その事実を目の当たりにすれば、さすがに自分自身もそれぐらい低レベルな外見をしていて、かつ痛い自己紹介文を書いているということを自覚できる人が多いです。
マッチングアプリを利用することで自分自身が客観的にどう思われているかという事を認めざるを得ない状況に追い込まれます。
この経験をすれば、妄想から抜け出せる人はかなり多いです。
ちなみに恋愛妄想型というと普通の表現ですが、妄想型というよりも恋愛観に関しては統合失調症に近い症状が出ていると言っても過言ではありません。
実際の現実世界の異性が思っている自分に対する評価と、自分の脳内での恋愛的自己評価が大きく乖離しています。
(自分の思っている世界と現実の世界が統合されていない=統合失調)
厳密には妄想ではなく恋愛的な統合失調なので、そのことを強く自己認識するだけでも復縁可能性を大きく上げることができます。
③その上で大急ぎで誰でもいいから恋愛経験を積んでいく。
自分の好みのタイプをどうこう言っている時間は全くありません。妄想型の人は40代に近づいている人も多いですから残された時間はあまりありません。自分の好みのタイプの異性を選んでいては恋愛経験は積めません。
ですから自分からすれば全く低レベルの外見をしている相手であっても、そのレベルこそが自分のレベルなのだと自覚してどんどん交際していくべきです。
そうして恋愛経験を積むことによってのみ、復縁への道が開かれます。
日本は復縁を目指す人にとって恵まれた社会?
アメリカのカリフォルニア州では、ストーカー行為で有罪となって執行猶予がついた場合には、ストーカーは執行猶予中に正式なカウンセリングを義務として受けなければならないことになっています。
このことから分かるのは、アメリカではストーカー行為をしてしまう人には医療的な治療が必要だという認識が広く定着しているということです。
日本の場合はこの認識はまだまだ定着していません。
例えば下記画像のニュースは、茨城県警がストーカーに対してメンタルクリニックやカウンセリングでの治療を促した結果、それに応じた人は31人中たった1人だったというニュースです。
※ニュース記事はリンク先が消されるのが早いです。
出典
https://news.yahoo.co.jp/articles/de618b0dafc9693fa3f75b49ab30a999e4533e98
治療を拒否した人たちは自分は病気ではないと主張しました。
日本の場合は、半強制的にストーカー加害者に治療を受けさせるシステムがまだありません。ですから警察はメンタルクリニックに行ってみてはどうかと提案することしかできません。この点も日本が諸外国と比べて遅れている点です。
ドイツでもやはり裁判所からストーカー加害者に対してカウンセリング命じられることがあります。
そのカウンセリングは週1回ずつ15 回程度行われます。そしてカウンセリングの結果まだストーカー再犯リスクが高いと判断されてしまうと15 回では収まらず、数十回もカウンセリングを継続しなければいけないケースもあるようです。
そしてドイツではそのカウンセリングによってストーカー行為を行ってしまった原因と理由を掘り下げます。
ストーカー行為を行ってしまった理由や復縁を目指すくらい元カレ元カノに執着する理由を徹底的に深掘りする事は、私もすべての依頼者さんに対して行っていることです。
復縁を目指して頑張っている人には少なからずストーカー気質があります。
ではなぜ元カレや元カノに対してそこまで執着してしまうのか、なぜ他の大多数の人のように我慢して別れを受け入れることができないのかを掘り下げる事は復縁にとって絶対必須条件です。
自分のおかしな恋愛観の原因がわからなければ対策を立てられません。
そしてその原因はほとんどの場合幼少期の家庭環境にあります。
その幼少期の家庭環境においてトラウマとまでは認識していなくても実はほぼトラウマに近いような出来事や環境があったからこそ、元カレ元カノに異常に執着してしまうのです。
その無意識的なトラウマを克服できないので、その苦しみが元カノ元カレに対する激しい執着として表面に現れています。
その執着を取り去らなければその元カレ元カノとしても復縁しようかなという気持ちになるわけがありません。
同じことの繰り返しになることが目に見えているからです。
ドイツにおけるストーカーに対する半強制的なカウンセリングプロセスでは、自分がストーカー行為をしてしまう原因を深く掘り下げて理解させることを重要視しているので、これは本当に素晴らしい取り組みだと思います。
イタリアでは、イタリア心理学犯罪学協会という団体が警察と協力してストーカー加害者に対するカウンセリングなどを行っているようです。
イタリアではストーカー加害者に対して認知行動療法による治療が行われます。
また、イタリア心理学犯罪学協会のストーカーに対する特徴的な治療は、被害者と加害者の両方に対してカウンセリングが行われることです。
なぜならストーカー事案において加害者は被害者に精神的攻撃を繰り返して疲弊させ、操り人形のように思考停止させます。
(これをgaslighting=ガスライティングと言います)
そしてそのストーカーからの精神攻撃により、嫌がらせを受けている被害者の方が「やっぱり悪いのは自分なのでは...?」と感じるようになってしまいます。
ストーカー気質が強い人は相手を思考停止に追いやって自分が上の立場に立とうとする傾向があります。これは私も強烈に経験した経験がありますので下記記事も併せてお読みください。
ストーカー事案の 80~85%は、そのようにして被害者が加害者に奴隷のように従う状況を作り出し、被害者を「私は加害者からは逃げられないから言うことを聞くしかない」という思考停止状態に陥らせるところからスタートするのです。
その時は被害者も正常な判断ができなくなっていますから、イタリアでは加害者によって歪められた認識を正すために被害者にもカウンセリングが必要だという判断をしているのです。
以上のように、アメリカ、ドイツ、イタリアの事例を紹介してきましたがどの国においてもストーカーに対しては裁判所がカウンセリングを受けるよう命令を出すケースが多いのです。
しかし日本の裁判所はストーカーに対してカウンセリングを受けるようは命令を出しません。
警察の接近禁止命令を出すだけで強制カウンセリング命令は出せません。
日本のストーカー対策は非常に遅れていることがわかります。
これは復縁を目指す人にとって良い事なのでしょうか?
ストーカーに対する取り締まりが厳しくないという事は、復縁にとってプラスなのでしょうか?
答えはノーです。
ストーカー加害者へのカウンセリング等が法整備されていない事は復縁を目指す人にとっては実は極めて残念なことです。
なぜならカウンセリングを受けたりメンタルクリニックで治療を受けたりした方が復縁の可能性は上がるからです。
日本にはストーカーに対してカウンセリングを受けさせる強制力がある法律がないので、復縁を目指しているストーカー気質のある人たちはストーカー気質を変えられないまま復縁を目指していきます。
だからもちろん復縁は成功しません。
本当に復縁したいのならメンタルクリニックで治療を受けたりカウンセリングを受けて自己改善をした方がいいのです。
元カレや元カノと復縁したいと強く願う人は少なからずストーカー気質はあります。
ですからまず自分の心の中の病的なストーカー気質を認めましょう。
その上でこの記事の最初で説明した3つのストーカータイプのどのタイプに自分が当てはまるのかを考えましょう。
恋愛執着型
激情型
恋愛妄想型
です。
これは難しく考える必要はありません。皆さんは軽く考えただけで思い当たる節はあるはずです。
ちなみに過去の私は恋愛執着型が60%位で激情型が40%ぐらい入っているタイプのストーカーだったと思います。軽く考えてもすぐわかります。
皆さんも自分自身の思い当たる節を信じて、自分の心に嘘を付かず自分のストーカータイプがどのタイプかを判断してみてください。
一瞬でわかるはずです。
その上でそれぞれのタイプ別に説明した通りの復縁自分磨きを行っていきましょう!
※この記事を書いた人
平成18年(2006年)から探偵業界に入りありとあらゆる男女トラブル解決を経験する。YouTubeで復縁工作の情報発信を始めた初の元探偵会社社長でYouTube復縁界隈では最古参。