復縁成功10年の秘密と本質

本気で復縁を目指す人のための難しい話

家族の絆は「感情の共同説明会」で深まる。アメリカで流行りのEFFTセラピー

エモーション・フォーカスド・ファミリー・セラピー (EFFT)は、家族内の感情を中心に治療を行う方法で家族治療の一種です。

 

エモーション、つまり感情にフォーカスした家族セラピーという意味です。

 

EFFTはカナダのAdele Lafrance博士らによって2019年に提唱されたかなり新しい家族療法の理論です。

彼らは、家族内の感情的なつながりの重要性を意識してこのアプローチを開発しました。

 

機能不全家族の信頼を回復させるのは家族感情の共同説明会たる「EFFT」

 

EFFTは家族の感情的なつながりを強化してより健康的な家族関係を築くことを目的としており、これを行った家族は夫婦関係が改善して子どもたちの行動問題が減少する傾向があります。

 

EFFTは家族の一人一人が自分と家族の感情を正しく認知し素直に表現することに焦点を当て、家族全体の関係性を改善することを目指しているのです。

  

EFFTのセッションの開始時には、家族の歴史や家族文化(家訓ようなその家族のしきたりや家族全体に共通している思考回路)についての情報を把握し、家族の関係性やコミュニケーションパターンを共有します。

 

家族のメンバーが自分たちの感情や思考を共有し、お互いに理解することを目指すのです。

 

EFFTのプロセスでは、感情を認知するために、家族メンバーが自分たちの感情を表現する練習を行います。これが最も重要なポイントです。

家族のそれぞれの感情を嘘偽りなくそのまま表現し理解することこそがEFFTの真髄です。

 

家族メンバーが感情を表現することで他のメンバーがそれを理解し共感することができるようになります。

 

家族全体が感情を共有することで、家族の関係性が改善され、より健全なコミュニケーションが可能になります。

 

これは硬直化した家族関係、歪んだ家族関係を根本からひっくり返すほどの抜本的な問題解決効果がある考え方なのですが、日本においては全く広まっていません。

 

インターネットで検索をしても、一切検索結果に引っかかりません。

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(2023年4月調べ)

ですから、もしかしたらこのブログが日本で初めてのEFFTの解説記事かもしれません。

 

ちなみに私はこのEFFTを「家族の感情共同説明会」と表現しています。

日本風に理解するならその表現が1番適切だと思います。

 

家族の交流を健全化し家族関係を良くするEFFTの具体的な流れ

EFFTの具体的な流れを、とある家族の物語を創作して解説します。

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ある家族は、父親が仕事に打ち込みすぎて家族との時間が少ないことに対して不満を持っていました。

 

母親はそんな父親に対して怒りを持っており、子供たちは仕事ばかりの父親に対して距離を取っていました。

 

家族は父親から離れるようにどんどん疎遠になりつつあります。

 

①目標設定

EFFTの最初のステップでは家族の現在の状況を評価し治療の目標を設定します。治療者(カウンセラーや精神科医)は家族のメンバー全員にインタビューを行い、各人の感情や関係性、問題の背景を理解しようとします。

※治療者がいなくても家族に前向きな意識があれば家族だけで実行可能です。

 

治療者は家族が抱える問題を共有し治療目標を設定します。この家族の場合の目標は家族全員がコミュニケーションを改善することでした。

 

②感情の認識と素直な表現

EFFTの次のステップでは家族のメンバーが感情を認識し素直に表出(表現・説明)することを促します。

 

治療者は家族のそれぞれが感情を表出しやすい環境を作り出して感情を認識するためのヒントを与えます。

 

家族のメンバーは、自分たちの感情を言葉にして素直に表現し、治療者はそれに対して共感することで家族の関係性を改善する手助けをします。

 

この家族の場合、父親は仕事に打ち込む理由を説明し、母親は怒りを感じる理由を話しました。

子供たちは、父親に対して不満を持っていることを伝えました。

 

③感情の探求

EFFTの3段階目では、家族のメンバーが自分自身の感情を探求し、自分たちの感情理解を深めることを促します。

  

治療者は、 家族のメンバーに対して感情を表現する際に感じる矛盾や不安について掘り下げます。

問題がある家族では 、家族のメンバーが自分の感情を隠す傾向があります。

そもそも家族のほぼ全員が素直に自分の深層心理の感情を家族に伝えていないから問題が起きているのです。

 

さらには、家族のほぼ全員が素直に自分の感情を表現できていないことにすら全員気づいていないケースもあります。

 

ですから治療者が、家族メンバーの感情説明についての矛盾点や隠している点などに気付き、それを家族メンバーに寄り添いながら指摘し、さらに自分自身の感情の根っこを深掘りしてもらう様に促すことも大切です。

  

※もし治療者がいなくても、家族のメンバーの中の1人でも、嘘偽りなく素直に自分の心の中の恥ずかしい感情まで全て吐き出すことができる人がいれば、EFFT、家族感情共同説明会は成功します。

  

治療者は家族のメンバーが感情を表現することによってどのような反応や結果が起こるのか、それがどのような意味を持つのかを探求します。

  

家族のメンバーは、自分たちの感情や行動が家族全体にどのような影響を与えているのかについて考えを深めます。

 

この家族の場合父親は仕事に打ち込むことで不安感を押し殺して自分自身を肯定していたこと、母親は怒りを表現することで自分の不安を解消しようとしていたことが明らかになりました。

※歪んだ家族コミュニケーションにはもっと深い理由が眠っている場合もあります。

ぜひ下記の動画も併せてご視聴下さい。

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あえて厳しい表現をするならば父親は「仕事を頑張る」という簡単な方法によって自己肯定感や自尊心を得ようとしていたのです。

そして母親はその父親(夫)の弱さに気づかずただ腹を立てていたというわけです。

 

④感情の変容

EFFTの4段階目では、家族のメンバーが感情を変容させ新しい感情を育てることを促します。 

 

治療者は家族のメンバーに対して感情を変容させるための戦略を提案し具体的なアドバイスを与えます。

家族のメンバーは新しい感情を育てることでより健康的な関係性を築くことができます。

 

この家族の場合、父親は仕事に打ち込むことで自分自身を肯定する代わりに、家族との時間を大切にすることを決めました。

母親は怒りを表現する代わりに、自分の不安を家族の全員に素直に共有することを学びました。自分の弱さを家族に公開し続けることを決断したのです。

 

⑤継続的な維持

EFFTの最後のステップでは、家族のメンバーが継続的に治療成果を維持するための戦略・作戦を開発することを促します。

 

治療者は家族のメンバーに対して日常生活で実践できる具体的なアドバイスを与えます。

 

家族のメンバーは治療成果を維持するための計画を立て、自分たちで問題を解決するためのスキルを身に付ける努力を行います。

 

この家族の場合、家族全員が家族との時間を確保するために週に1回の家族の時間を設け、定期的に感情を共有することを継続することを決めました。

 

それ以外にも家族の交換日記をつけるというのも良いでしょう。交換日記をつけたらご褒美(お小遣い)がもらえる仕組みにするといいかもしれません。

 

月に1度少し高級なレストランに家族で行きおいしい食事を食べながら、その1ヵ月間の「自分の不満と家族へのお願いレポート」をその食事の席でお互いに出し合い、家族全員が家族メンバーのそのレポートを読み合う様にするのも良いでしょう。

レポートをしっかり書いたらおいしい外食ができるというご褒美を設定するわけです。

  

そのようにして、素直に家族に対して自分の感情を表現する「クセづけ」をしていく事は非常に大切です。

 

以上が、1つのフィクションの物語ではありますがEFFTの具体的な事例です。

 

このEFFTの流れはまさに「家族の感情共同説明会」と呼ぶにふさわしいと思います。

 

今までそれをやってこなかったから家族がバラバラになる寸前になってしまっているのです。

 

逆にあまり問題のない家族は、無意識的に、そして日常的にこの作業に近いことをやっています。

 

夜ご飯を食べながら、自分の弱みを家族に話したり、

素直に「今メンタル的に弱っているから家族のみんなに応援してほしい」と自分の弱みを吐露したりしているのです。

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常に感情の共同説明会を行っているからこそ、家族の問題が随時解決されていきます。

 

もしあなたが家族の問題に悩んでいるなら、この家族の感情共同説明会、EFFTをぜひ実践してみてください。

 

そのためにはまずあなた自身が家族に対して自分の弱みを白状することが大前提です。

 

少し恥ずかしいかもしれませんが、

自分が今とても悩んでいる事実や、家族関係を良くしたいと思っている事、本当は家族を大切に思っているのにもかかわらずそれを上手に表現できないことなどをしっかり家族に伝える事ができれば、あなたの主導でEFFTは実行できます。

 

それは言うなれば「家族の感情共同説明会」の「選手宣誓」の言葉です。

選手宣誓の言葉がなければ、大会は開かれないものですよね。

 

そして、その選手宣誓の言葉こそ、あなた自身が家族に対するより良いコミュニケーションを手に入れていくための第一歩にもなるのです。

 

感情を隠す夫婦は離婚し、感情を隠す親子は敵対する

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復縁コンシェルジュの活動をやっておりますと、恋人同士の復縁や夫婦の復縁のみならず、

親子の復縁、兄弟姉妹の復縁などのご依頼も受けることがあります。

家族関係修復のご依頼がそれなりにありましたし、現在もあります。

 

そんな家族の不仲や修復不可能に見えるレベルの親子喧嘩などのご相談を受けておりますと、大体皆さんに共通しているのが、

「隠し事」です。

 

家族ですから、あからさまな嘘をついて相手を騙すというようなケースは少ないです。

嘘をつくと言うよりも「わざわざ言わない」「わざわざ自分の気持ちを説明しない」「わざわざ真実を伝えない」というスタンスで、

家族なのにもかかわらず、情報や事実な感情を「隠す」という傾向があるのです。

 

例えば、これは私の経験をもとにした実際の例ですが(ただし個人情報がバレないように少しだけ嘘を織り交ぜています)、

 

とある母親は、既に成人している自分の子供に対して「父親がずっと浮気している」という事を隠し続けていました。

 

父親、すなわちその母親にとっての夫がずっと浮気していることで、母親はずっと子供のことよりも夫のことを意識してしまい、子供に深い愛情を注ぐことができませんでした。

そしてもちろん子供との関係は断絶し、子供は母親に何の相談もなく結婚し子供を作りました。

それを子供から教えられたのは、子供ができてから何年も後の事だったそうです。

 

もしその母親が成人している自分の子供に対して「お父さんはね、浮気しているの。だから私はいつも不安で、あなたの話を聞く時も何年も心は上の空だったの」というように、真実と自分の素直な感情を話すことができていれば、

子供と母親との関係は絶対に壊れなかったはずです。

 

子供が父親が浮気しているという事実を知り、母親の不安な気持ちを知り、

「お父さんの浮気のせいでお母さんがいつも不安に押しつぶされていて、私の話を全然聞いてくれないんだ、私のことが嫌いだから聞いてくれないのではなくて、話を聞く余裕がないだけなんだ」という事が小さい頃からわかっていれば、

親子関係は崩れる事はなかったでしょう。

 

また、こんな例もありました。

 

その家族は、父親が怒りっぽい性格で、母親も子供たちもそんな父親を少し怖がっていました。

怖がりながらも少しめんどくさい父親だと思っており、父親の逆鱗に触れそうなことや、父親が不機嫌になりそうなことを、家族の間でも話さないというコミュニケーションスタイルを確立させてしまっていました。

 

お父さんがすぐ怒るので、ちょっとでもお父さんが怒りそうな事はお父さんには話さないというスタイルを、

お父さん以外の家族全員が無意識的に身に付けてしまったのです。

 

しかし、そのコミニケーションスタイルが長引くに連れてそれがその家族メンバーの基本のコミュニケーションスタイルになってしまったのです。

 

お父さん以外の家族同士でも「わざわざ言わない」「気持ちは伝えない」「問題になりそうな重要な事実は他の家族メンバーからには伝えない」「問題になりそうだから自分の素直な感情も隠し通す」という価値観が、その家族メンバー全員の基本的な価値観になってしまったのです。

 

それによってたくさんのすれ違いが起こり、家族の間では常に小さな衝突や責任のなすりつけ合いが起きるようになってしまいました...

 

家族は基本的に感情を隠してはいけないのです。

 

恥ずかしい気持ち、苦しい気持ち、情けない気持ち…

ネガティブ感情を赤裸々に公開し合える家族には重篤な問題が起きません。

問題が発生しても自分の感情や本当の真実・真相を素直に家族に伝えられるので、問題が大きくなる前にその問題は自然消滅してしまうからです。

 

これは私もかなり昔から感じていて、

実際に復縁コンシェルジュとして家族を復縁させる依頼を受けたときには、

「本当のことを話しましょう」

「親のメンツなんて関係ありません」

「辛くても何があったかを家族に話しましょう」

子供には「子供の頃に親から言われて嫌だったことを親に伝えましょう」、

親には「子供が小さかった頃、子育てで悩んでいた内容を子供に伝えましょう」、

という様に私は「真実と感情を包み隠さずぶつけなさい」とアドバイスし続けてきましたし、

実際に依頼者様達がそれを実行すると家族の中での問題が解決に向かっていきました。

 

ですからこのEFFTの理論は間違いなく正しいと私は断言します。

私が今までやってきた家族問題の解決方法とほぼ一緒だからです。

 

私は研究者ではないので、そのやり方を直感的・感覚的・経験値的に自然に行っていました。

 

そしてそのやり方を医学的な臨床試験によって裏付けて理論化したものがEFFTだと言えるでしょう。

 

復縁コンシェルジュは、恋人同士の復縁や夫婦の復縁のみならず、

家族関係の復縁、人間関係の復縁も強力にサポートすることができます。

 

家族関係、人間関係にお悩みの場合もお気軽にご相談ください。

www.concierge-toukai.jp

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